フロリダ大学・京都大学MOU記念国際シンポジウムを開催しました(2020年1月31日)

2020年1月31日、フロリダ大学・京都大学MOU記念国際シンポジウム(Sustainable and Wise Use of Forest Plants in African and Asian Tropics)を開催しました。

シンポジウムは双方の間で昨年11月5日に締結された大学間学術交流協定を記念したもので、本学からは、協定のコーディネーターの北島薫 農学研究科教授と重田眞義 アフリカ地域研究資料センター長を始めとして生存圏研究所や他大学からも発表者がありました。フロリダ大学からはブレンダ・チャルファン(Brenda Chalfin)教授とジョン・ステップ(John Stepp)教授が登壇し、ご自身の研究内容に加えて、それぞれが担当する学際的な教育研究ユニットの概要の紹介もありました。また、シンポジウムのテーマとなっている「アフリカとアジアの熱帯地域における有用植物のワイズユース(多様性を維持した持続的利用)」研究の最前線を垣間見ようと、総勢50人近い参加者が発表に耳を傾けていました。

なかでもチャルファン教授は、西はセネガルから東はウガンダとスーダンにかけてのサバンナ地域で利用される野生のシアバターの木を取り上げ、その持続的な需要、供給源となる新たな地域、市場における新たな関与者、および高度に資本化された海外の熱帯産植物油脂加工会社の市場進出を視野に入れた相互の依存関係を論じました。ステップ教授は、中国雲南省の主要な非木材林産物として粗放的に森林から採集されるチャノキの市場価値の急速な上昇に伴う文化変容や気候変動の影響などのダイナミックな側面に着目し、そこから当該地域の環境と経済にのしかかる大きな圧力に考察を加えました。京都大学関係の発表では、黒檀、紫檀、マルーラ、アルマオイル、ビルマウルシ、アフリカンマンゴーなどの多彩な熱帯林の自然資源に関する研究が紹介されました。

協定自体はまだ締結されたばかりですが、今回のシンポジウムが象徴するように既に幅広い分野と地域を対象として学術交流が深められつつあり、今後の共同研究にも大きな期待が寄せられています。

開会の挨拶

講演の様子1

講演の様子2

4. 集合写真

pagetop
Search