ザンビア大学と大学間学術交流協定を締結しました(2019年6月18日)

京都大学は、ザンビア共和国・ザンビア大学と6月18日付で大学間学術交流協定を締結しました。本協定は、アフリカ地域研究資料センターが起案し、農学研究科、アジア・アフリカ地域研究研究科、地球環境学堂が提案部局となり締結されました。

ザンビア大学は、ザンビア共和国の首都ルサカにある国立大学です。1966年に設立され、当初は教育学学部、人文社会学部、自然科学部の3学部体制でしたが、その後、法学や農学、鉱山学分野の学部を随時新設していきました。同大学では、北海道大学が2014年から文部科学省から委託を受け、ルサカオフィスを拠点として「留学コーディネーター配置事業(サブサハラ・アフリカ)」を実施しています。サブサハラ・アフリカにおいて日本の大学の教育・研究基盤拡大および多様化を目的とした留学生受入れを目指し,留学フェアをアフリカ各国で実施しています。

京都大学とザンビア大学とは、主に農学、地域研究の分野で学術交流を深めてきました。農学研究科では生物資源経済学専攻の梅津千恵子教授、比較農業論講座の真常仁志准教授(地球環境学堂兼任)らが、ザンビア研究機関との共同研究の一環としてルサカ・ワークショップを2007, 2009, 2011, 2013, 2016年に開催し、農学研究科の教員、大学院生、およびザンビア大学の研究者 らが参加しました。また、地球環境学堂の原田英典助教は、衛生や下痢の問題が深刻化しているルサカ郊外のスラムを対象に、衛生リスクデータを用いた参加型衛生プランニングの研究を同大学研究者と共同で実施しています。

アフリカ地域研究資料センターでは、故・掛谷誠名誉教授が1990年より北部州ムピカ県およびサンフィア県において生態人類学的な調査を継続してきました。現在では地理学を専門とする大山修一准教授がザンビア大学社会・経済研究所と連携をとりながら、ザンビアにおいて研究・教育活動を進めています。2002年から開始された21世紀COEプログラム「世界を先導する総合的地域研究拠点の形成プログラム」により、2003年には首都ルサカにザンビア・フィールド・ステーションも設置され、南部アフリカでフィールドワークを実施する際の拠点となっています。

本協定の締結により、アフリカ地域における本学の協定校は12校となりました。本協定を通じて、これまで手薄であったアフリカ南部をカバーする拠点網を整備するだけでなく、北海道大学ルサカオフィスとも連携することで、現地調査等をより円滑かつ広範囲に実施することができ、将来の学生交流・共同研究の大きな飛躍が見込まれます。

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